2010年07月15日

「もう選ばないもの」は…

現在49歳の噺家・桂三風さんは
「古典落語は50歳でやめる」と決めているそうです。
古典も創作もやる、どっちつかずの状態に身をおいていたのは
「これまでは両方に色気があったからだ」と。

映画ロケの合間の、短く楽しい会話の中だったのですが、
「古典をやっている時間は僕にはもうない」と言う三風さんの発言が深く
刺さってしまいました。

エネルギーにも時間にも限りがあるから、
人は何にどう使うかを日々選んで生きています。
ただ私には、
「大きな目標を決めて逆算し、小さな目標に落として日付を入れる」というような
アツいストイックさが少しもないため、
どちらかというと「もういい」と思うものを落としていっている。
でも、三風さんの言う「色気のあるもの」を捨てていけば
まだまだ落とせるものがあるはず…。

「迷い」ではなく、「色気」を捨てていく。
何を選ぶかを決められないなら、もう選ばないもの、自分に必要でないものを決める。
それが
明日いる自分の場所を決めるのでしょうか。
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文化人、荻野丹雪さん

ちょっと気合のいる筆文字を描く仕事があり、
久々に雅号印を押しました。
この印、荻野丹雪さんに作っていただいたもので、
「これぞ」という仕事でなければ押さない大切なものです。

荻野丹雪さんは、NHKのちょっと前の大河ドラマ「新選組!」や
サントリーウィスキー「響」の文字を描かれた書家さんで、グラフィックデザイナー。
現代アートの作家さんでもあり、また大変な文化人で
歌も踊りも和楽器も舞台に立つほどの腕前。
名の知れたデザイナーや芸術家には、カミソリみたいに鋭利な方が多いのですが
見る目は厳しいのに、とても気さくで優しくて
いつも出し惜しみも手加減もせずにお話をしてくださるのです。
ご一緒する中で教わったとおりに「八体字典」や「変体かな字典」を取り寄せたり
書道に通いなおしたり。文化的影響もかなり受けました。

丹雪さんの筆文字は優しくてあたたかく、とても可愛らしい(男性なのに!)。

私淑というのでしょうか、
素敵な方々に出会い、教わったことが
いつのまにか血となり肉となっています。


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2010年07月14日

21世紀の産業革命?


2年前に手がけた本を増刷。
建築事務所さんの作品集で、書店では売っていないものですが
すっかりなくなって増刷するのは
人の手に渡っていっている感じで、作り手としてはうれしいものです。

先月の増刷は、ソフト開発会社の商品パンフレット。
これが8年も前に手がけたというのに、ほとんど変わらないで
仕様に関る文字の修正だけして増刷を繰り返している、
うちでいちばんの超ロングラン制作物になっていっています。

でも、うれしいのですが困るのは
紙代はこの10年値上がりし続けているので
見積の値段も上がっていっている、ということ。

車が石油から電気へと変わっていくように
世は21世紀の産業革命といわれる転換期で、石油の時代は終わりへと向かっています。
「本から電子出版へ」と騒がれていますが
紙だって石油製品だから、世界の大きな流れに合っているわけで、
それも仕方ないやんと思うほど、印刷代って…本当に高い〜!
見積書や請求書に向かう時、いつも
「印刷会社の営業してるみたい…」と切なくなってます。
それほどに、制作費よりはるかに高い。
ではオンデマンドで、と思うところですが
オンデマンドは印刷ではなくコピー機の価格設定の世界だから
違う意味で割高になってしまう。ううううーん。

それはそうと、
子どもたちの教科書が電子書籍になったら、すごい。
世界は興味のままに広がるし、
何よりあの重い教科書を毎日運ぶ必要がないなんて、ブラボー!!
50年ごとに産業が転換していく中、
とても面白い時代の上にいるのかもしれません。

posted by マッキー@組立通信LLC. at 20:42| Comment(0) | 編集室のつぶやき | 更新情報をチェックする

本と本屋さん

本を作っていますが、本屋さんにはほとんど営業に行きません。
本屋さんが大好きだからです。
ジュンク堂書店本店には、それこそ朝から晩までいるほどです。

新しい本との出会い。紙の匂い。肌触り。訴えてくるタイトルの字の並び。
美しく組まれた文字の固まり。
それは私にとって幸せのもとなので
本屋さんに行って本を選び、買うという行為は、あくまでひとりの客としてしています。
これが仕事になっちゃったら、
きっと本屋さんを楽しめなくなってしまうと思うのです。

本を読んで読んで読んだ10代でしたが
小さい頃から、母の大きな本棚から本を出してきては読んでいました。
大人の本は手加減がないから、とても魅力的だったのです。
宮本輝さんに澤地久枝さん、斉藤茂太さん、赤川次郎さん、
カミュ、パールバック、カフカ、トルストイ、ジェフリー・アーチャー…
手頃な物から重い物まで、その上漫画も大好きでした。
思えば祖父も本好きで、重さで家が傾くほど本にうもれていました。

私の中にはいったい何万冊の本が入っているんだろう、
なのに本屋さんに行くと
まだまだ知らない本たちがどこまでも並んでいます。
読み返してみると、すっかり内容を忘れている本もあったりして。

本は無理をして全国の書店に並べなくていい、
本好きな方が関わっている売り場に置いていただければいい。
「好き」は伝わるから。
本好きが作った売り場には、本好きが必ず集まるから。

紀伊國屋書店の百々課長さんも、旭屋書店本店の中村店長さんも
やっぱり本好きで、本への愛情たっぷり。とても頼りにしている本の先輩たちです。
残念ながら、
本を好きではない書店さんもあるのです。

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2010年07月13日

女には気をつけろ

世界初のカラー長編アニメ映画「白雪姫」を鑑賞。
グリム童話のタイトルは「白雪姫と7人の小びと」。
小びとたちは炭坑で宝石を採取する仕事をしている、いわば「7人のおやじ」ですが
この小びとたちが歌う「ハイホー♪ハイホー♪仕事が好き〜♪」が
なんとも楽しい。

英語では「Heigh-Ho,Heigh-Ho,It's home from work we go」。
直訳すると「やれやれ仕事が終わった、お家に帰りましょ〜」となるのでしょうが
なぜか吹き替え版では「しご〜とが好き〜♪」

それにしても、頭を使って見ないでいい単純明快なストーリーを
80分の娯楽作品に仕立てたディズニーは、やっぱりすごい〜。

80分ということは、大人の鑑賞に耐える映画と言うことで
これが、アニメなのにミュージカルを見ているかのように錯覚してしまうのです。
人の動きを撮影してからアニメーションにしたそうですが
鳥や動物たちのノビノビした踊りや演技は「創造」です。

「白雪姫」が発表されたのは1937年、戦前「のらくろ」が生まれてまもない
70年以上も昔のこと…。
きっと世界中の人々が初めて見るアニメ映画にたまげ、口を開けて観たのでしょう。

「ハイホー♪」と同じくらい私に刺さったのは
怒りん坊の小びとが言う「女には気をつけろ!」という口癖。

白雪姫を見て育った子供たちは
「仕事が好き♪」で「女には気をつける」大人になったのでしょうか。
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2010年07月12日

蒸し暑い日には食べないもの

蒸し暑い雨の日には、私のように湿邪に弱い人は
食べてはいけないものがあります。

串カツや唐揚げ、天ぷら、コロッケなどの揚げものと
赤飯、おもち、おかきなど、もち米をつかったもの。
ビールと串カツ、ハイボールと柿の種でプハー… なんてやっちゃうと
ま〜後で必ず苦しむから、ダメ。
一瞬は気持ちよくても、体はむくみ胃はもたれ、もっさり重くなっていくのです。

揚げものは、ハワイのようにカラッとさわやかな日にいただきたい。
湿度が高くてだるい低気圧の雨の日には
カボチャと黒豆のサラダとか、オクラとヤマイモをたっぷり入れた納豆とか
ジャガイモのグラタンとか、大根や冬瓜を炊いたんとか
キノコたっぷりのリゾットとかが舌にも体にも美味しい。
体内の流れや水はけの調整に一役買ってくれるのです。

食べ物のチカラはすごい。
牛や豚だって食べさせるもので肉質が変わるし、脂肪の色も変わる。
野菜だってたっぷりの栄養と土がなければいい実にならない。
食に関わる仕事をしていると
人の体は
食べる物でできていると感じるのです。
posted by マッキー@組立通信LLC. at 14:19| Comment(0) | 快適研究家マッキーのひとりごと | 更新情報をチェックする
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