2011年12月13日

楽しいオシゴト番外編 働くことは…

「久々に人間らしく暮らしてきました」と
海外赴任から帰ってきた方に聞きました。
そこは、娯楽施設はほとんどないし
テレビはつまらないし
お洒落なものも売ってないし
デパートもスーパーも街にひとつぐらいしかない、
田舎町だったそうです。

でも
山があって緑があって雪があって空があって湖があって
パンがあって牛乳があってチーズがあって羊がいて
誰もがいつでもハイジになれる。
毎朝、外で息をするだけで楽しくて
魂が喜ぶような日々だった、と。

終業のチャイムとともに
ほぼ全員が家路に向かい、
日中には
街のほとんどのアパートメントで共同使用という
洗濯機を使うために、一時帰宅をする。
「残業になるのは人手が足りないからだ」と
すぐ人が回されて改善されるのだそうです。

週末には会社の誰かの家で
ささやかなホームパーティーがあり
みんなが家族やパートナーのことを知っている。
それでもぜんぜん
息が詰まることはなく、むしろ心丈夫だっだとか。
「なんにもない」街の人々が持っているもの、
それは、
比べたり妬んだり羨んだり
できないものなのでしょう。

何のために働いて
毎日を忙しく過ごしているのか、
生きている実感さえ忘れている日もあるけれど、

穏やかに働ける社会をほとんど知らない私には
「何にもない幸せ」こそ素敵な社会かも、と思えてしまう
スイスの田舎町のみやげ話でした。

posted by マッキー@組立通信LLC. at 19:05| マッキー禅問答 | 更新情報をチェックする

2011年10月17日

危なくなくない? 安全という神話


「放射能は『もれない』ものではなく、
 もらしつつ安全を保っていくものだ」。

京大原子炉実験所長をされていた
柴田俊一名誉教授の言葉です。
JCO臨界事故からまもない頃のこと、
これを知識ほぼゼロの頭で聞いていた私は、いたく驚きました。

「原発だって壊れるものだ。
 神が作りたもうたものではないのだから。」


歯に衣着せない柴田さんの発言を、当時のメモから抜粋。


  知識なく『危険』と叫ぶな。
  また努力なく『安全』と言うな。

  安全とは、100%の安全を目指して努力をしながら言うことだ。

  そもそも完全無欠の安全など、
  この世にはありえない。

  危険か、安全か、という議論は果てしない。
  日本には『危なくない』としてしまうと困ってしまう、
  危険に便乗した商売が山盛りある。
  また『安全』に便乗したものもある。



  廃棄したら密閉状態にして深海に埋没し、
  絶対に開けなければ
  時間とともに減っていく。



この最後の発言には
「そんなはずはない、あまりに危険ではないか」という反論があり、
柴田さんはこう返されていました。

  「あなたは知らないが、これは世界の常識なのだ」。


毎日流れているニュースを、柴田さんはどう見ておられるでしょうか。


柴田俊一 著
新・原子炉お節介学入門


posted by マッキー@組立通信LLC. at 08:23| マッキー禅問答 | 更新情報をチェックする

2011年10月13日

立ち上がるためにいるものは…

20歳ぐらい(?)年上のボーイフレンドと数年ぶりに食事。
口調こそ軽めながら、近況報告は影を帯びたモード。

「メインの事業、引き上げるのよ〜」
「えー」
「来月引っ越すのよ、自社ビルが売れて」
「えええええー!」

「儲かってはった、○○さんはお元気ですか?」
「買収されて、飾り社長になってるよ」
「えええええええ〜!!」

……ところがしゃべっているうちに、だんだん、ブレストというか
弾んだミーティングのようになっていき、
途中からすっかり企画会議となり、あっという間に電車の時間。

日本の社長さんの平均年齢、60歳。
安定とか終身雇用とか
そんな幻想のもはや存在しない世界に慣れているはずの先輩経営者たち。
それでも55歳以上の先輩方々は、
読めない時代の荒波と閉塞感に、さすがに少しお疲れです。

でもこの「うまくいってない姿」が
私にはとても勉強です。
何を仮定して、どう切り抜けていかれたか。
それがずっと後になって思い出したとき、
思わぬ知恵になるから。

この10年で2回あった
無限の暗闇に突き落とされたような経験。
助けてくれたのは、年上の友人たちです。
でも、お金で助けていただいたことは、一度もなかった。
「もうだめ」という暗示に取り付かれた私に「手立て」を教えてくれた、
だから起き上がれたと思うのです。


すっかり様変わりした京都駅まで乗ったタクシーでは
ほやほやの「客待ち規制突然緩和事件」の生の声が聞けて
久々の京都の夜でした。

posted by マッキー@組立通信LLC. at 07:00| マッキー禅問答 | 更新情報をチェックする

2011年09月18日

「告白」「親切なクムジャさん」

決して見ていて楽しいわけではなく
気持のいい映像でもないのに、引き込まれてしまい、
観た後も、ずーーーんと重苦しい社会派映画「告白」。

監督がコマーシャル制作の出身とあって
カットつなぎが独特のスピード感… などという評論は、評論家にお任せするとして。

出演していた中学生たち、
今、元気に過ごしているのだろーか。
精神的に大丈夫なのかしら、ちゃんと「戻って来て」いるかしら…。

NHK大河ドラマ「龍馬伝」では
拷問される人斬り以蔵…ではなく、
執拗に拷問を指示する側、後藤象二郎役の青木崇高さん、
とにかくつらい収録期間だったといいます。

超常現象ドラマ「Xファイル」でFBIのスカリー捜査官を演じた女優さんは、ドラマ制作中に妊娠し、
「特異なテーマすぎで、演じることが胎児に悪影響じゃないか悩んだ」と
インタビューで話しておられました。

役者の仕事は、自分の体を使って役になりきること。
作り物の世界であっても、演じ手にとっては「体験」なはず。
それも何度も何度も繰り返して、
体に、脳に、心に、無意識に深くしみ込ませていく「実体験」。
プロにとっても身を削る作業で
自我のバランスがとれていない思春期には、自覚以上のストレスなのでは…。

無意識は時に症状となって現れますが、
脚本家の岡田惠和さんは「イグアナの娘」をドラマ化した時
肌がイグアナの皮膚のように爛れたとテレビで言っておられました。

昭和事件史を扱ったテレビドラマでは
刑事役の渡辺謙さんに取り調べを受け続けた誘拐犯役の萩原聖人さんは
本当に胃潰瘍になってしまったそうで。
平塚八兵衛「刑事一代」


ところで、新聞などでも評価の高かったこの「告白」。
大切な人の命を奪われて、
裁判で犯人に極刑が出るのを待つのではなく、
今も生きているその人の「命」を追いつめていく。

同じ復讐がテーマでも
グロテスク過ぎて、正直ただ気持悪くなってしまった映画
親切なクムジャさんを思い出してしまいました。
映画って、役者よりも監督の世界観のものですね。
posted by マッキー@組立通信LLC. at 16:56| マッキー禅問答 | 更新情報をチェックする

2011年03月18日

震災後、テレビの言葉

電力会社の方の話によると、秘書室のおもな仕事は
「Q&Aを作ること」なのだそうです。

「現場を知らない」記者会見担当の方やトップ陣が
記者に言われた質問にどう答えるか。
「それを延々考えるのが仕事です」と聞いた、そのとおりの会見が
毎日映っています。
たくさんのQ&Aが書かれた紙を繰り、答える言葉を捜す姿が。

被曝の恐怖の中、現場で戦う方たちの奮闘は
決してニュースに映ることはありませんが
命がけの限界でのご苦労を思うと…
ただただ、
これ以上の惨事にならないことを祈るばかりです。

それにしても
国家レベルのメッセージで
「安全です」「安心です」と
あまりに声高に叫ばれているものの怪しさ。

「大変危険なものを、安全を保つように『努力』している」。
そんなメッセージが普段にも必要なように感じます。
「安全です」も「安心です」も、現在形では欺く言葉でもあるから。


すっからかんになったスーパーのカップ麺売り場を映しながら
「買いだめはやめて」「冷静な行動を」なんて言うレポーター。
震災から日が浅い被災地で、
小学生の子どもたちにマイクを向け
「おなかすいてない?」「お父さん心配だね」とわざわざ尋ねたレポーターには
「あんた何しに行ってるんや〜!」とあっけにとられ…


「伝える」メディアに携わる身として
「伝える仕事」について、「使う言葉」について、
改めて考える日々です。
posted by マッキー@組立通信LLC. at 19:25| マッキー禅問答 | 更新情報をチェックする

2011年03月06日

おはよう朝日です、天満です。その1

3月9日(火)、ABCテレビ「おはよう朝日です」で
天満が特集されます。

打ち合わせから一週間の間に
企画がコロコロ変わって… 
ロケ当日まで大丈夫かしらと気をもんでいましたが
ディレクターさんやカメラマンさん、みなさんとても和やかでいい雰囲気。
おかげで楽しい1日となりました。

そう、わずか6分ほどの放送ですが、撮影は1日がかりなんです。
今回一緒に天満を歩いてくれたレポーターは
大久保ともゆきさんとミッチーさん。
ふたりともとっても波長がよくて可愛い方たちで
ロケ終了後の疲れがかなり違いました。

おはよう朝日です、天満です_1510.jpg



ABCさんでは以前に他の番組でも声をかけていただき
その時のレポーター役は、喜多ゆかりさんでした。
現在おは朝のメインキャスターをされていますが、
喜多ゆかりさんは、テレビで見たままの可愛く明るくかしこい方で
ロケでご一緒してすっかりファンになってしまったのです。

タレントやアナウンサーだから顔や声がいいのはもちろんなのですが、
何より、人間が可愛い。みなさん、ツンツンしたところがかけらもないのです。
空気を読んだり、気配りや気遣いが自然にできる、
そして普通の人の感覚を持っている。
現場では大切ことだと実感しました。

ロケ当日は3月と言うのに雪が降りそうな寒さ…。
移動中に、立ち飲みスタイルの関東煮権兵衛の前を通り、
思わずおでんをハフッ。

おはよう朝日です、天満です_1505.jpg

ミッチーさん、ほんとおいしそうに食べますね(ほんとにおいしいけど!)。
posted by マッキー@組立通信LLC. at 19:00| マッキー禅問答 | 更新情報をチェックする
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